こんにちは。みなさん、いかがお過ごしでしょうか。アナリスト兼通訳の小林です。
お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、アニッチ選手とデネル選手の合流以降、試合中はベンチで分析をしたり、通訳をしたりと大変忙しくなりました。両選手から日常生活で起きたコミュニケーションに関する出来事を聞いていると、自分自身が海外で生活していた時の思い出が蘇ります。
留学していたクロアチアの隣国であるセルビアにハンドボールの試合を観に行った時、日本の国旗が入ったデザインの路線バスに乗ることになりました。車内は混雑しており、運転席のすぐ近くの吊り革に掴まっていると「どこから来たんだい?」と運転手さんから声をかけられました。「日本です」と答えると、「このバスは日本が寄付してくれたものだから、君からお金をもらうわけにはいかない」という言葉とともに運賃を返金していただきました。バスのデザインは寄付の証でした。
2年間も続いているコロナ禍、海外に出られる機会は全く無くなってしまいましたが、異文化に触れる機会は絶やしたくないと思い続けています。気づいたら言語に関する本を何冊も購入してしまいました。中には真剣に学んでいるものもありますが、ほとんど身につける気はありません。ポーランド語やクロアチア語、セルビア語などのスラブ語族には「人の名前を呼ぶためだけの語形変化がある」という話に面白さを感じますが、一方で日本語には「寿司の個数をカウントする時に使う言葉がある」など負けてはいません。
さて、終盤戦を迎えている日本リーグは、プレーオフ出場権の獲得を目指し、一戦一戦丁寧に戦っていくことを大事にしていきたいと思います。きちんと準備しても、試合はいつも思い通りに進むわけではありませんが、難局に丁寧に対処していくことが私の役目だと思っています。プレーオフで戦う姿を今季もみなさんにお届けできるよう頑張ります。